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残業代ゼロについて

                               名城大学経済学部経済学科 小泉
残業代ゼロはホワイトカラー・エグゼンプションを基本として考えられた制度である。この制度は現時点では年収1000万円以上かつ成果で評価できる一部の高度な専門職を適用の範囲としている。経団連は将来的には一般の労働者にも労使の合意の上で適用する範囲を広げるように述べている。どちらも本人の同意を前提としているが労使関係ではどうしても企業の立場が強くなってしまう懸念がある。
この制度は労働時間に対して賃金が支払われるため仕事を早く終える人よりも遅い人のほうが多くもらえるという矛盾がなくなり、残業代がなくなるため生産性を向上しようと考え、ワークライフバランスにもつながるという利点がある。一方で、この制度の実施にはさまざまな問題点がある。仕事の量が減らないと労働時間は簡単に減らすことができず低賃金労働になる恐れがある。ヨーロッパではインターバル規制という仕事が終わってから次の日の仕事には11時間以上の休息を義務づけ、さらに時間外の割り増し賃金を50%以上という日本よりも高く設定することで残業をなくそうとしているが、国が労働時間の基準を示すとあるが強制力を持つかどうかは示されておらずさらなる長時間労働につながる可能性がある。
また、成果主義を導入するにあたり成果をどのように評価するのかが問題点である。この評価に関してどのようにして客観性を保つのかという具体的なことは述べられていない。ホワイトカラー・エグゼンプションの取り組みが進んでいるアメリカのほうでは一人一人の仕事を明確にするためあらかじめ労働者の役割を決めておくジョブ・ディスクリプションが取り入れられている。日本ではジョブ・ディスクリプションを取り入れている企業はほとんどない。なぜなら欧米では仕事は個人でするものであり、対して日本では個人の仕事は明確になっておらず基本チームで取り組むのが慣習であるからである。欧米ではジョブ・ディスクリプションをベースとしてジョブ型であるが日本はそのベースがほとんどないためそこまでジョブ型ではないので同じような形にはなっていかないのではないかと述べている。
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課題 『「経済教育学会」の位置についての方法的―考察』についての論評 小泉

この論文では筆者がこれまでの経験を活かし、学会誌のレフリー制度の問題についてwebの視点から述べている。シンポジウムや学会での研究内容や形骸化していることを問題視し、webを活用した解決策を提案している。学会が抱える問題はこのような問題を放置し誰も研究対象として取り組まないことであると指摘し、筆者自らがこの問題に取り組むことで学会の問題を解決しようとしている。また、経済学の概念装置の研究や学習と人間的自覚の形成を有機的に結びつけ自らの経験などを自分の言葉で表現し、社会問題を解決することが重要である。
査読結果の評価に関して投稿者が納得するような説明がないことや一度出た判定結果は投稿者の意見が尊重されないということが問題であり、民主主義的な運営が行われていないといえる。投稿者が査読結果に意見を言える権利を持ち、査読者も自らが批判の対象となる社会的責任を持つ。これがレフリー制度を活用した民主主義的な運営である。また、査読者は論文の内容を客観的に審査することは当たり前であるが、私情により判定結果が変わることが起こりえるのでweb上で公開することで多くの人が評価者になれる。この試みはすでに「Open Review」という新しいシステムができている。「Open Review」は他の専門家に査読を要望したり、オープンな場でレビューができるというものですでに小保方論文について意見の交換が行われている。これは査読制度にとって新たな一歩であり、このような試みが進んでいけば公平性と客観性を保つものとして十分に役割を果たすのではないかと思った。
webに対応できる高度な専門知識人が求められる社会となった。知的労働についてこれまで労働経済論で学習してきたが学習するだけでは意味がなくそれを実践することで初めて意味があるように思う。学習したことを実践する機会を大切にしたいと思った。
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